◆富士山麓からゴミなくそう 県とNPOが撤去◆


富士山の世界遺産登録に向け、登山家の野口健さん(39)が理事を務めるNPO「富士山クラブ」(富士河口湖町西湖)と県などが29日、富士山麓の鳴沢村の山林に不法投棄された建設廃材の撤去作業を本格的に開始した。
 撤去活動は、官民が協働し不法投棄物を撤去する「富士山クリーンアップ事業」の一環。この日は、野口さんら富士山クラブスタッフと市民ボランティア、県環境整備課職員ら約90人が山林に入り、地面に散らばるコンクリート廃材や鉄筋などを手作業で回収した。
 野口さんは「行政の活動だけでは限界があり、NPOや企業など地域ぐるみで取り組まないといけない」と強調。小学2年から富士山麓でボランティア活動をしている東京都新宿区、中学1年下山田衣里さん(13)は「山林がきれいになっていくのは楽しい。気持ちがすっきりします」と話していた。
 同事業では、2011年8月~12年7月に富士山麓の廃タイヤ3597本を回収。県によると、今回撤去を始める産廃は1991~2001年に不法投棄されたもので、全体で368立方メートルが埋もれているという。
読売新聞 2012年9月30日‎
戻る

NPO法人設立運営センター